準平面構造を鍵骨格にもつ電荷輸送性材料の開発

 高い電荷輸送特性を示す材料の開発は、有機エレクトロニクスの分野の 最重要課題の一つであり、そのためには、固体状態でいかに有機分子の配向・配列を制御できるかが鍵となります。我々は、固体状態での分子の配向・配列の新しい制御法として、準平面型構造を鍵骨格に用いた独自の分子設計を提唱1)しています。これに基づいた一連のモデル化合物の合成とその固体物性の評価を通して、配向性アモルファス材料の明確な分子設計指針の確立と、高い電荷輸送特性をもつ新材料の開発に取り組んでいます。


1)「準平面型トリアリールアミン骨格を含む有機材料およびその製造方法」
若宮淳志, 西村秀隆, 村田靖次郎, 福島達也, 梶 弘典
特願2011-46888.
「新規化合物、電荷輸送材料および有機デバイス」
若宮淳志, 西村秀隆, 村田靖次郎, 福島達也, 梶 弘典
特願2011-193294, PCT/JP2012/055287(WO2012118164).