微生物の環境適応機構の解析と応用

Environmental Adaptation of Microbes

 

地球上の生命圏の約8割は常時4℃以下に保たれた低温環境です。一方、生命は100℃付近の高温環境で誕生したと考えられています。生物は長い進化の過程で如何にして氷点近い低温環境に適応してきたのでしょう?化学反応速度が低下する低温環境では、反応の活性化エネルギーを大きく低下させる優れた触媒(酵素)が必要です。低温下で生体膜が固まらないよう、その流動性を保持する仕組みも必要です。低温環境に生息する微生物はこのような環境適応戦略を進化させてきた興味深い研究対象です。産業利用も期待されるこのような微生物について、環境適応の分子基盤の解明や、これらを利用した新しい物質生産システムの開発に取り組んでいます。

南極海水由来の低温菌 Shewanella livingstonensis Ac10 と予想される低温適応機構

詳細ページへadaptation2022.html