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CSD (Cambridge Structural Database)

機能概要

CSD(Cambridge Structural Database)は、X線あるいは中性子の回折実験によって解析された有機化合物・有機金属化合物の結晶構造データベースです。 CSDにはGUIベースの使いやすいインタフェースが用意されており、ユーザがデータベースの検索、解析、表示を容易に行うことが可能です。 このアプリケーションは、以下の複数のプログラムから構成されています。

  • ConQuest(CSDの検索インターフェース)
  • Mercury(結晶構造の3次元表示および検索結果の統計処理)
  • Mogul(分子内ジオメトリデータベース)
  • Gold(タンパク質-リガンドドッキングツール)
  • Hermes(タンパク質や低分子化合物の可視化および編集ソフト)
  • CrossMiner(ファーマコファ検索)
  • WebCSD(Webブラウザで利用可能なCSD)
  • IsoStar(分子間相互作用ライブラリー)

 

利用方法

対象者

京都大学所属である必要はありませんが、京都大学の宇治キャンパスに設置された端末から利用することが条件となります。

吉田キャンパスで利用を希望される方

吉田キャンパスではiCeMS 北川研究室にてCSDのライセンスを直接管理されています。 そのため、吉田キャンパスでCSDをご利用されたい方は、お手数ですが以下にご相談ください。 この場合スパコンシステムのアカウントは不要であり、利用希望者と北川研究室との間で直接ご相談いただくことになります。

【連絡先】
京都大学 物質-細胞統合システム拠点 (iCeMS) 北川研究室
kitagawa-g [at] icems.kyoto-u.ac.jp ([at] は @ に置き換えてください)
https://www.icems.kyoto-u.ac.jp
年度毎に利用研究室で費用を按分しています。

利用目的

アカデミックな研究でのご利用であること。

使用許諾書提出のお願い

CSD (WebCSD含む)を利用される場合には、事前にCSDの使用許諾に関する書類の提出が必要です。 以下よりダウンロードして、スパコンシステムまでご提出ください。

・ CSD使用許諾書(PDF) (IDとパスワードが必要)

記入上の注意点としては、PDFフォームなので直接PDFに必要事項を記入していただけます。 ただ、Signed の箇所のみ、紙に印刷後に、直接ご記入ください。
CSD使用許諾書と引き換えに、スパコンシステムよりCustomer NumberおよびActivation Keyが書かれたCSD利用許可書を 送付します。その許可書に書かれた番号をもとにPC端末へのインストールを行ってください。

もし、"有効期限切れ" あるいは [The feature is not licensed.] 等のメッセージが出力される場合には、
Windows環境の場合にはCCDC Software Activationをクリックして起動後、その画面を閉じます。そして、再度CCDCのツールの起動をお願いします。
Linux環境では ccdc_activator_gui を実行後、改めてActivation Code を入力(すでに入力されている場合は一度削除してください)し、 Activateボタンを押下し、[The activation was successful.] と表示されたことを確認後、画面を閉じて、再度cqコマンドを実行してください。

利用環境

CSDは計算サーバの他、Windows, Mac, Linux 等のPC端末でもご利用が可能です。
Windowsで計算サーバのCSDを利用するには X Window 環境が必要となります。

PC端末では、ConQuest以外でも、機能概要で紹介されたさまざまなツールやデータベース、さらに 結果に対する統計処理や可視化などが可能です。(OSによっては一部のツールが利用できません。)

さらに、CSDのWeb版であるWebCSDも以下のサイトにて利用が可能です。
WebCSD: http://webcsd.ccdc.cam.ac.uk/

以下では簡単にそれぞれの環境での起動方法をご紹介します。

(1) WebCSDの起動方法および注意点

WebCSDを利用するには、事前にプロキシの設定を行い、KUINSネットワークから以下のサイトにアクセスします。

WebCSD: http://webcsd.ccdc.cam.ac.uk/

画面右上に


と表示されていれば、問題ありません。

【注意点】
KUINSネットワークからのアクセスでない場合は Licensed to: Kyoto University は表示されません。 この場合、お使いのPC端末がKUINS-III ネットワークに正しく接続されているか、ネットワーク管理者にご確認ください。 KUINS-IIIネットワークに接続されているにも関わらずWebCSDが利用できない場合にはスパコンシステムまでその旨お知らせください。

(2) PC端末でのセットアップおよび起動方法

簡単に、Windows端末でのCSDのセットアップおよび起動方法を説明します。
なお、CSD使用許諾書提出後に送付されるSite number および Confirm Codeが必要となります。

他のOS環境や他のツールもしくはさらに詳細なセットアップや利用方法を知りたい場合は、以下のマニュアルを参照ください。

(1) 以下のダウンロードセンターから、csds-20YY.#-windows.zip (Windows) をダウンロードします。(20YYは西暦です。) その後、解凍してくだい。
(2) 解凍すると、csds-20YY.#-windowsというフォルダができます。このフォルダ内にある csds-windows.exe を実行します。
(3) 画面の指示にしたがって必要な設定を行います。
vインストールの途中で、Software Activation の選択画面が表示されます。この場合、「Activate the CSD System now」を選択し、次の画面で Activation Key を入力してください。
さらに、その次には Telemetry(CSDの利用に関する情報収集に協力するかどうか)の選択画面が表示されます。
その後、インストールが開始されます。途中のデータベースの展開や、最後のPython APIのインストールにやや時間がかかりますが、 おおよそ30分から40分ほどで終了します。 インストールが終了すると、デスクトップには ConQuest, DASH, GOLD, Hermes, Mercury, Mogul, enCIFer, CSD Python API, CCDC Software Activation のアイコンが作成されます。
(4) デスクトップに作成されたアイコンをダブルクリックして、ConQuest 等のアプリケーションを起動します。

(3) 計算サーバでのセットアップおよび起動方法

計算サーバのConQuestを利用する場合には、X Window 環境が必要です。 MacOS ではシステムに標準で搭載されている X Terminal が利用できます。 Windows では、Xming, Cygwin, VMWare 等の X Window を実現できる環境を整えてください。
そして、PC端末から計算サーバへログイン(sshでログインする際には、X Window環境を手元のPC端末に飛ばすことが必要ですので、 ssh のオプションとして -CX もしくは -CY を指定してください)して以下のコマンドを実行してください。

% module load CSD/2023.3  ( CSD 環境の設定)
% cq        ( ConQuest の起動 )

指定するモジュール名(CSD/xxxx) については、CSDのバージョンごとに異なります。 特に理由が無ければ、最も新しいバージョンをご指定ください。

バージョン設定方法
2023.3module load CSD/2023.3

データベースの選択

初めてCSDをインストールした場合、データベースが設定されていないことがあります。 cqコマンド実行後、CCDC ConQuest画面のメニューバーの1つである View Databases をクリックしてデータベースのバージョンをご確認ください。 もしくは、新しいCSDのバージョンをインストールした(あるいは使用する)場合、設定が残ったままとなり、 これまでの古いデータベースを参照し続けている場合があります。

バージョンデータベースディレクトリ
2023.3/usr/appli/CSD/2023.3/ccdc-data/csd
2023.2/usr/appli/CSD/2023.2/ccdc-data/csd
2023.1/usr/appli/CSD/2023.1/ccdc-data/csd
2022.3/usr/appli/CSD/2022.3/CSD_2022/csd
2022.2/usr/appli/CSD/2022.2/CSD_2022/csd
2021.3/usr/appli/CSD/2021.3/CSD_2022/csd

その場合、View Databases をクリックし、その一番下にある Available Databases... をクリックして、 データベースを指定する画面を表示させます。
そして、上記の表のデータベースディレクトリを参考に Add Directory... ボタンをクリックして、Directory:に適切なデータベースのディレクトリを指定してください。

例えば、これまで CSD 2021.3 を利用していたが、新しく CSD 2022.2 を利用したい場合:
まずは現在参照しているデータベースディレクトリを確認します。以下では、2021.3 配下の CSD_2022/csd を 参照していることがわかります。
そのため、Add Directory... ボタンをクリックして、/usr/appli/CSD/2022.2/CSD_2022/csd を指定して、 OKボタンをクリックします。
その結果、上図のように、Jun 2022 までを含んだデータベースが参照できるようになりました。

ダウンロード

ダウンロードセンター(システムのIDとパスワードが必要)

マニュアル

関連サイト