科学研究費補助金 (Grant-in-Aid, MEXT)

基盤研究(S)

研究題目:ナノ元素置換科学:ナノ結晶相の構造変換と新奇機能開拓
研究期間:2019年6月〜2024年3月

研究の背景・目的  貴金属ナノ粒子は優れた機能材料であり、dバンドセンターがフェルミ準位より数eV低いという貴金属の本質的なバンド構造が高い触媒能や貴金属物性を決定しているため、貴金属の縛りから脱却することは大変困難なように思われる。 本研究では、理論・実験両面から貴金属の性能を凌駕する一連の新奇ナノ粒子群を創製する。すなわち、①低周期dブロック金属ナノ粒子へのpブロック元素の導入や低酸化還元電位金属との元素置換(ガルバニック置換)による合金化により電子構造を大きく変調し、貴金属ナノ粒子がもつ物性・触媒特性を圧倒的に凌駕する新金属相ナノ粒子群を創製する。さらに、②低周期dブロック金属からなるヘビードープ半導体ナノ粒子の元素置換(イオン交換)により、結晶構造・電子構造を部分的に変調し、貴金属ナノ粒子では困難な全近赤外光エネルギー変換ヘテロ構造ナノ粒子群を創製する。これらの研究を通じて、「基底電子構造変調」という新しい概念に根ざした『ナノ元素置換科学』という新しい物質科学を開拓する。

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新学術領域研究(研究領域提案型)「配位アシンメトリー」

研究題目:無機ナノ結晶によるアシンメトリー化学の展開
研究期間:2016年7月〜2021年3月

研究の背景・目的  本新学術領域研究では、多彩なアキラル無機ナノ結晶を集積したアシンメトリーナノ結晶構造体を構築し、構造に特有のアシンメトリー化学を展開する。具体的には、以下の項目を検討する(図)。(1)ヘリカルキラリティー原子配列をもつキラル金属クラスターを合成し、不斉触媒能やキラル磁性の探索を行う。(2)らせん高分子やキラル空間を利用することでプラズモニックナノ結晶をヘリカル集積し、キラルプラズモンによる円偏光二色性増強や円偏光発光を発現させるとともに、選択不斉反応に展開する。(3)ヘテロ界面やバンド位置を緻密に制御したアシンメトリーナノ結晶を合成し、可視・近赤外光誘起電荷分離の高効率・長寿命化を行う。(4)ナノ結晶に対するπ共役分子の空間配置を制御し配位結合で低対称集積することにより、従来にない高効率な指向性エネルギー移動系を構築する。以上の研究を通し、配位アシンメトリー化学ならではの不斉反応場構築や物性発現を行う。

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文部科学省 元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>

磁性材料研究拠点(ESICMM)

研究題目:新規ナノコンポジット磁石材料の創製を目指した磁性ナノ粒子の合成
研究期間:2012年7月〜2022年3月

研究の背景・目的  磁石の性能に与える元素の役割を基礎物理に遡って解明することにより、ハイブリッド自動車の駆動モーター等に用いられている現在の最高性能を有する希土類(レアアース)永久磁石と同等の性能を有する磁石を、希少元素を用いることなく作成することを目指す。具体的には、高磁気異方性を有する希土類系メゾサイズ結晶粒子、および、高磁化ナノサイズ粒子の液相合成プロセスを確立するとともに、両者のナノコンポジット化により、高い最大エネルギー積を有する異方性ナノコンポジット磁石を創製する。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業

研究題目:未踏合金カソード触媒の創製
研究期間:2020年10月〜2025年9月

未来開拓プロジェクト:二酸化炭素原料化基幹化学品製造プロセス技術開発 (ARPChem)

研究題目:ソーラー水素等製造プロセス技術開発(革新的光触媒)
研究期間:2012年10月〜2022年3月

研究の背景・目的  固体系助触媒の高性能化を目指し、既知の助触媒材料である非貴金属系元素および新規な助触媒材料からなるナノ粒子の合成を検討する。