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QUANTUM ESPRESSO

機能概要

QUANTUM ESPRESSO は、電子的構造計算やナノスケールの材料設計のためのオープンソースコードの統合パッケージです。 密度汎関数法、平面波近似モデル、擬ポテンシャルモデルに基づく計算が可能です。 さらに、基底状態計算、構造最適化、遷移状態および最小エネルギー経路、非経験的分子動力学、反応プロパティ、光学的プロパティ、量子遷移などの計算が可能です。

利用方法

利用範囲

特になし

利用キュー

APGをのぞく、すべてのキュー

実行方法

実行コマンドは cp.x や pw.x などです。 実行前に、module コマンドで環境設定をしてください。

バージョンIntel oneAPI版GCC版GCC版(GPU対応)
7.3.1qe/7.3.1/intel/2023/cpuqe/7.3.1/gcc/12.3.0/cpuqe/7.3.1/gcc/12.3.0/cuda/12.3.1
7.2qe/7.2/intel/2023--

OpenMP+MPIでのHybrid版の実行が可能です。

7.3.1 では再局在ワニエ関数(wannier90.x)が利用できます。 また、7.3.1 (CPU版) では Gauge Including Projector Augmented Waves (GIPAW) 法(gipaw.x) が利用できます。

バッチスクリプトでの実行例(CPU版)

以下にバッチスクリプトのサンプルを示します。 また、実行CPU数の指定は黄字部分になります。すべて同じ数字としてください。

#!/bin/csh
#PBS -q SDF
#PBS -N title
#PBS -l select=1:ncpus=4:mpiprocs=4

source /etc/profile.d/modules.csh
module load qe/7.3.1/intel/2023/cpu

setenv ESPRESSO_PSEUDO /usr/appli/qe/pseudo/pplibrary

cd $PBS_O_WORKDIR

mpirun -np 4 cp.x < h2o-mt-blyp-1.in

実行CPU数は 4 と指定しています。
この例では、入力ファイルh2o-mt-blyp-1.in にて、pplibraryの擬ポテンシャルを指定しているため、 環境変数ESPRESSO_PSEUDOでは、そのファイルを含むLegacy QE PP (pplibrary) を指定しています。 もちろん、入力ファイル内で、ご自分で用意した擬ポテンシャルファイルが置かれたパスを指定しても構いません。

バッチスクリプトでの実行例(GPU版)

以下にバッチスクリプトのサンプルを示します。

#!/bin/csh
#PBS -q APG
#PBS -N title
#PBS -l select=1:ncpus=1:ngpus=1

source /etc/profile.d/modules.csh
module load qe/7.3.1/gcc/12.3.0/cuda/12.3.1

setenv ESPRESSO_PSEUDO /usr/appli/qe/pseudo/pplibrary

cd $PBS_O_WORKDIR

pw.x < h2o-mt-blyp-1.in

使用するGPU数は1枚になります。 また、mpirunコマンドを用いたMPI並列実行も可能ですが、必ずしも性能が向上するとは限らない点に注意してください。

擬ポテンシャルの指定

擬ポテンシャルとして、以下4つのいずれかを指定して利用できます。

pseudo potentialdirectory
Legacy QE PP/usr/appli/qe/pseudo/pplibrary
PSLibrary 1.0.0/usr/appli/qe/pseudo/pslibrary
SSSP (Standard Solid-State Potential) 1.3.0/usr/appli/qe/pseudo/SSSP
SG15 ONCV Potential 1.2/usr/appli/qe/pseudo/sg15_oncv

利用するためには、実行時の環境変数 ESPRESSO_PSEUDO にて上記のdirectoryを指定してください。 もし、環境変数ESPRESSO_PSEUDOの指定をしない場合、自動的にPSLibraryが参照されます。

マニュアル

関連サイト

QUANTUM ESPRESSO(公式ホームページ)